トイレフェラ

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ちょっと飲み過ぎてトイレが近くなった夜だった。ああ、漏れそう、こんなことなら居酒屋のトイレ借りておけばよかったと思って、立ちションするには人間としての尊厳がどうかと葛藤していると、いい具合に公園の公衆トイレが目に入った。昔からそうだった。追い込まれた時のトイレほど感動するものはない。僕は短距離ランナー並みの脚力でトイレに駆け込んだ。
すると、そこには女がいた。女は男性用の小便器にケツを向けておしっこしていた。じょぼぼぼぼぼ~!とすごい音がしている。僕が入ってきても全く意識していない感じで顔は陶酔しきっている。ああ、この女もそうなんだ。追い込まれた末のオアシスをこのトイレに見出したのだ。だからって男性用に入ってケツまるだしにしているのかはどうかなのだが、僕にはこの女のドラマを想像している余裕はない。ケツだし女と並んでチンコを開放すると一気に発射した。昔からそうだ。追い込まれた末の放尿くらい快感はない。それは、射精以上の快感だ。
やがて、女の方が先に放尿を終えたようでケツを振り始めた。そして、しばらくごそごそしていたが、僕に「すいません、紙持ってます?」と聞いてきた。だいぶ呂律が回ってないので結構な酔っ払いなのだろう。たまたま僕のポケットにティッシュがあったので彼女に渡すと「サンキューです!」とか言って、生い茂るマン毛を隠そうともせず大股開きで股間を拭き始めた。どんなに酔っぱらって男性用トイレで用を足していても、汚れたまんこを拭くことを忘れないのは女性のプライドだな、と僕は感心した。
彼女が股間を拭った紙を大便器に流しに行ったのと、僕が放尿を終えるのは同時だった。彼女は僕に深々と頭を下げると「紙、ありがとうございました。お礼にトイレフェラさせてください」などと言ってきた。気を使わなくていい、なんて言うと彼女に失礼だろう。僕は頷くと彼女と個室に入ってトイレフェラされたのである。なぜ彼女が最初から個室ではなくて男性用小便器でおしっこしていたのかは謎であるが、結果的にティッシュと引き換えにトイレフェラを頂けたのだから、僕の絶対勝利だろう。
お互いに酔いがさめた時に、自分たちのしでかした行為に戦慄するのだろうな、と僕は彼女の口めがけて腰を振りながら思った。
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