割り切り掲示板

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いきなりノロケでアレなんだが、僕は彼女が好きでたまらない。
付き合い始めてそろそろ1周年にもかかわらず、未だに好きボルテージが落ちることはない。
地域清掃のボランティアで知り合った子で、何度か顔を合わせるうちに食事に行く仲になり・・・と言う流れだ。
清潔感のあるルックスがタイプなのは言うまでもないが、優しくて気立てのいい性格で、こんな天使のような子がフリーでいるのかという驚きが大きかった。
そこで、ダメもとで告白してみたら、何とOKしてくれたのだ。フラれた後のアフターケアばかり考えていた僕が逆に戸惑ってしまったほどだ。
しかし、付き合ってみて分かったのだけど、彼女にはちょっと困った部分があった。
彼女の部屋には、いつも誰かがいるのである。それもJCやらJKやら年端も行かない女の子たちだ。
誤解のないように言っておくと、彼女にそのケがあるわけではない。
話を聞くと、彼女は家出少女を保護しているのだ。割り切り掲示板で、泊まるところがなくてSOSを出している女の子を見かけては、家に入れているのだそうだ。
割り切り掲示板と言うと援交の温床という認識だったのだが、それだけではないそうで、本当に行き詰まっている女の子もいると言う。
実は彼女も学生の頃に家出を経験していて、途方に暮れているところに割り切り掲示板で声をかけてくれた女性がいたそうだ。
自殺まで考えていたそうだが、そこでその女性に優しく諭されて家庭復帰を果たした。そして今、かつての自分と同じような女の子を見かけると、放っておけなくなると言う。
ただし、周りからは家出幇助と言われることもあり悩むことも多いらしい。しかし、何より、元の生活に戻った女の子から感謝のメールを貰うと報われた気持ちになって、自分のやっていることは間違いではない、と今の自分を貫きたいのだそうだ。。
もっとも、そんな毎日なので恋愛をする暇もなかったそうで、そんな隙間に上手く僕が入り込めたと言うわけなのである。
「ボランティアやっている人だから、私の気持ちもわかってくれるかなと思ってね」
彼女はそう言うし、無償の行為に喜びを感じる彼女の気持ちもよくわかる。僕はそんな彼女が好きである。
ただ、いつも夜は家出少女の世話をしているし、彼女の家には常に家出少女がいるしで、セックスしたくてもできない僕の気持ちもわかってほしい、とちょっとだけ思う。
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